旅歩記〜たびあるき Travels

  コンサートやクラフト市に参加するために、あちこちと国内を旅することがあります。
  時には、観光がてら新たな音や楽器に出会いたくて、ふらりと外国へ〜。

2011/5月 台湾へ Taiwan2011 May
2011/3月 台湾へ Taiwan2011 March
2010/2月 台湾へ Taiwan2010
2009/6月 台湾へ Taiwan2009
2005/1月 上海へ Shanghai
2003/11月 トルコへ Turkie
2002/11月 麗江へ Li Jiang

2011年5月19日〜24日 台湾謝謝旅行 Taiwan
5月19日(木)

チャイナ・エアーの7:10羽田発
便なので、朝5時の朝日に旅の
無事を祈りました。
10時に到着。
台北の松山空港に国際線が
発着するようになって、
本当に便利になりました。

台北の街角には、けっこう
パブリック・アートがあります。
台北の地下鉄「松山機場」駅の
ホームに浮かぶ飛行船。
台北駅で予約してあった高鐵
(新幹線)のチケットを受け
取り、ロッカーに荷物を預けて
夕方まで観光へ。

地下鉄とバスを乗り継ぎ、
「故宮博物院」の少し先に
ある「順益原住民博物館」へ。
http://www.museum.org.tw/index.htm
彼らは自らのことを台湾に
昔から住んでいたという意味で、
「原住民」と呼んでいます。
漢語で「先住民」と表記すると、
「すでに滅んでしまった民族」と
いう意味が生じるため、
この表記は台湾では用いられ
ていません。
タイヤル族の「口琴」。

あちこち探しても売っている
ところはなかなか見つかり
ません。

淡水の店ではベトナムのモン族
のを、タイヤル族のものとして
売ってました...
タイヤル族の木琴、たたいて
みたい。
プユマ族の「木雕警鈴」。
裏に金属の鐘が付いています。
「故宮博物院」
http://www.npm.gov.tw/ja/visiting/exhibit/exhibit_03.htm

1月に見学済みなので、
ミュージアム・ショップへ。
優雅な(?)デザインのTシャツ
(1200元)などを買いました。
地下鉄「中山」駅のそばには、
お洒落な店があります。

左は「MOGU Booday」。
1Fはオリジナル雑貨。
2Fはカフェ

右は「台湾好、店」。
台湾の良さを守ることを
サポートするお店です。
http://www.lovelytaiwan.org.tw/
「台湾好、店」の商品。

例えば、障害者の手作り石鹸、
陶器、手編みのバッグ、
原住民の木工品やトンボ玉の
アクセサリー、女子監獄で
作られたチョコレート、
1999年の震災被害地の
南投で復興を目指して作って
いる紅茶、etc....

「名刺入れ」
プユマ族みたいなデザインが
可愛いです。

東日本大震災に対する台湾の
多額の義援金に感謝を伝え
たくて、友人たちに寄せ書きを
してもらいました。

2枚あります。

1枚はこの「台湾好、店」に
飾ってもらえることになり
ました。

話のついでにカリンバを
紹介したら、一台お買い
上げ! 謝謝!
もう1枚は高雄の(財)交流協会に
お願いしました。

9階の受付へ入ったところの壁に
貼らせてもらいました。
 
日本人の「ありがとうコーナー」は
反対側の壁にはってあるので、
この色紙の周りは台湾人からの
応援メッセージです。
我們祈祷世界人類的和平
地下鉄「中山」駅の上の公園に
あったタイル画。

「飛翔午夜彩虹」
作者は蘋果人さん。


このあと台北駅まで歩いて
いって、荷物を預けたロッカー
は.....アレレどこだっけ?
台北駅は鉄道が交差している
こともあって、けっこう複雑
です。
18:54発の新幹線で高雄に
向かい、友人と再会。
おいしいベトナム料理店で
夕食。
5月20日(金)

高雄から特急で太麻里へ。
所要時間2時間、料金は
900円ほど。
「太麻里」駅。

駅前には何もありません...

今日の宿は次の「知本」にある
温泉ホテルですが、ここには
面白い村があるのです。
「村は向こうだよ」と蛇が
指差して(?)います。


「百歩蛇(ヒャッポタ)」は
ここに住む人たちの祖霊
なのです。
噛まれたら百歩以内で
命を落とすそうで...
今では幻の蛇だそうです。
ここはパイワン族が住む
新興村。

「謝謝光臨」の横の「masalu」も
「ようこそ」という意味かな。

頭目の石碑。
ここ「撒布優部落」には
4部族8家族の家が集まって
いて、これは8人の頭目の
像です。
石の表札。
漢字の横にカタカナで
「チハラス」と書いてあります。

途中で出会ったおじさんは、
日本語で話してくれました。
玄関周りをたくさんの花や
植物で飾っている家が
目立ちます。
壁画にも民族的ストーリーが。
木工房がありました。
マレーシアからやってきて
流木家具を作っているそうです。
「農特産展示センター」。

閉まっていましたが、友人が
電話で「友達がわざわざ日本
から見に来た」と交渉。
20分後に開けに来てくれ
ました。
木彫が素敵な扉です。
「ようこそ!」と頭目の像が
迎えてくれます。

中にはこの部落の歴史や
物産が展示されています。
窓は植物を編んで出来ていて、
竹ざおをつっかえ棒にして
開けます。
天井も照明も手作り感が
あふれています。
いろいろ詳しく説明してくれた
章(ジャン)さん。
部落の下のほうにある新興國
小学校の向かいにある
「原愛工坊」。
村の女性たちが布製品を
作っています。
こちらが展示販売コーナー。
民族的なデザインを用いた
作品がたくさん並んでいます。
バッグ500元、カメラ・ケース
450元。
手作りなので、そこそこいい
お値段です。

日本のように安さを追求し
続けると、国内の産業を
弱らせてしまい、デフレ・
スパイラルに落ち込んで
しまう心配があります。
価値のあるものには、
それなりの対価を与える
べきと思います。
小学校の壁にも生徒たちの
作品が飾られています。

このあと原愛工房の女性が、
子どもを迎えに行くついで
だからと、私たちを「太麻里」
駅まで車で送ってくれました。
 謝謝!
隣の「知本」駅からタクシーに
乗り、20分ほどで知本温泉郷
の「老爺大酒店」に到着。
http://www.hotel-royal-chihpen.com.tw/jp/index.php

光がいっぱいの南国的なロビー
です。

さすが、30あまりの温泉ホテル
の中でも人気No.1のホテルだけ
あります。

日本人の設計で、日航系の
ホテルです。
「娜魯湾(ナルワン)」レストラン
で自助餐(バイキング式)の
食事です。

考えてみると、今日は朝食に
果物を食べただけで、昼は
抜いていました。

ここで一日分のエネルギーを
補給! 満腹です。
夜には阿美族の歌と踊りの
公演が行なわれました。

阿美族の民族衣装はとても
カラフルです。
「朋友歓聚舞」
キリッとした男性たちの
動きと、優雅な女性たちの
動きがミックスされ、とても
楽しい雰囲気を醸し出して
います。
歌詞に聞こえてくる「娜魯灣
(ナルワン)」とは、「こんにちは」
「ようこそ」「さようなら」などの
意味で使われる言葉です。
小さい子どもから青年まで、
民族の誇りを持って伝統が
受け継がれているのが
頼もしいです。
公演の途中に抽選がありました
が、残念ながらハズレ。

でも、最後にみんなで一緒に
踊りましょう、ということでず〜と
踊っていたら、このトランプを
いただきました。
謝謝!
5月21日(土)

大浴場、スパ、プールも完備
していて、部屋の風呂も温泉
ですが、やはり露天風呂が
楽しみです。

大浴場と露天風呂は日本式に
水着を着ないで入ります。

温泉ブームの台湾でも、裸で
はいる日本式露天風呂の
先駆者となったのがこちら
です。

向かい合わせに女湯があり、
日替わりで替わります。
こちらは45度の温泉。
朝早いせいか一人で独占
状態。

無色透明の炭酸水素塩泉で、
美肌効果があります。
となりの釜風呂は冷泉です。

今回は日本人のお客は
少なくて、台湾人がほとんど
でした。
ホテルの近くにある、「知本
国家森林遊楽区」。
自然教育センターの建物も
自然アートしてます。
散策路の途中には、こんな
アートも。
パンパイプを吹く原住民の像。
「共鳴」 作者は林新義さん。
50Mほどの滝もマイナスイオン
を振りまいています。

足湯もあって、歩きつかれた
足を癒してくれます。
知本から高雄に戻る途中の
「枋寮」駅のそばにある
芸術村です。

かつて鉄道の終着駅だった
枋寮駅も、1991年12月に
南迴線が開通すると、単なる
通過駅になってしまいました。

枋寮はそんな駅を救うため、
積極的に駅周辺の整備に
取り組み、枋寮F3藝文特區を
オープンさせることで活性化を
図りました。
流木を使ったゲートと赤い扉が
目をひきます。
木工作家もいい作品を作って
います。
金属アーチストのバッタさん。
早く照明を直してね。
線路脇の倉庫には壁面
アートが。
周辺はマンゴーや蓮霧の
産地です。
タイルアートの作家もいて、
工房の前でDIYコーナーを
開いていました。
5月22日(日)

友人は台中で仕事という
ことで、一緒に出発。

朝早く台北に戻ってきたので、
YMCAホテルに荷物を預けて、
観光に出かけました。

地下鉄「善導寺」駅の近くには、
日本式建築が大切に復興
されている地域があります。

「市長官邸芸文沙龍」は
ギャラリー、カフェとして使われ
ているサロンです。
奥には会議室やホールも
あります。

1940年に建てられ、1999年から
「アート文化センター」として
使われています。
「齊東街日本式宿舎」では
伝統的な和風建築の趣を
楽しめます。

懐かしい映画に出てくるような
廊下です。
今回は「中国歴代獅子文物
曁玉石珍蔵特展」をやって
いました。
春秋戦国時代の吉祥神獣や、
6500年前の紅山文化、三星堆
文化といった古代文明の宝物
が出展されています。

庭には休憩茶芸館、カフェも
設けられています。
齊東街から5分ほど北に歩くと、
「華山1914創意文化園区」が
あります。
日本統治時代の工場跡地で、
アートやイベントの会場として
利用されています。

http://web.huashan1914.com/en/index.html
2009年にはカフェ、レストラン、
ライブハウスが加わり、
お洒落な空間ではモデルさん
や新婚カップルの記念写真を
撮っていました。
地下鉄で3駅の「國父紀念館」
の外側では、小さな市が
開かれていました。

クラフト作家や綿菓子屋さん、
マジックやピエロ、ベリーダンス
をする人までいました。
こちらはストロー・アートの
お店。
バルーン・アートのお店も
ありました。
さらに「台北101」ビルを左に
見て少し先に歩くと、「信義
公民会館」があります。
ここでは、週末に「Simple
Market」という市が開かれ
ます。

http://tw.streetvoice.com/photo/SimpleMarket/
建物は窓枠や扉が青、緑、
赤に塗られていてお洒落です。
A館では台東公東高工100年
畢業展「好/風/光」が開かれ
ていました。
これは「原住民文化之門」。
木彫技術の伝統を感じさせ
ます。
阿美族の衣装をクッションに
デザインした木彫椅子。
伝統芸術と現代のデザインが
上手にミックスされています。

製作風景もヴィデオで流されて
いました。
屋外の広場に、クラフト作家、
野菜、パン、飲み物など
お店がたくさん出展して
います。

ここは台北101と道路1本しか
離れていません。
寄木のアクセサリーを作って
いる女性と話していたら、その
横にいた友達が日本語で
話しかけてきました。
1年間、日本にいたそうです。
そんな出会いも楽しみの一つ
です。

私が行った日の様子が、
たくさんの写真で記録されて
います。
http://tw.streetvoice.com/photo/SimpleMarket/album/120329/
地下鉄「西門」駅のそばにある
「西門紅樓」。
カフェ、売店、工房、劇場などが
あり、週末はアート市が開かれ
ます。
http://www.redhouse.org.tw/info_ja.html
1908年に建てられた公設市場
で、近藤十郎が設計。
中に展示されている昔の
写真で当時を振り返れます。
昔の道具もブリキの看板も
懐かしい。
建物の屋根の上には鉢植えが
見えます。
建物の外にもオブジェが
あります。
まわりには金属工芸家の作品。
中に「16工房」という一角が
あり、これはアフリカの
素材を使って作られた物を
扱うお店「YOUNGA」。

カリンバもあったので、話が
弾みました。

http://www.younga.com.tw/
こちらは「Dragonfly Beads
ArtStudio」。

屏東県三地門部落の女性
たちが、心を込めて独特な
ガラスビーズを作り出して
います。
現地の工房では部落経済
の復興と住人の安定収入
を目的とし、働いている
のはすべて現地の原住民
の女性達です。
映画「海角七号」で使われ
たネックレスもあります。
2階の「EZ Studio」で買った
民族柄の手帳カバー。
ペンも挿せます。

http://www.ezstudio.com.tw/
外のクラフト市で面白い
レタリングをする人がいて、
思わず注文してしまい
ました。

「台北原創」のデザイナーの
一人、阿美族の「李慧美」
さん。
日本語も少し話します。 
http://www.3itidc.org.tw/3i_tidc/
彼女は横にして書くのですが、
縦にして見ると...ちゃんと
「登本貴夫」になっています。
5月23日(月)

地下鉄で北の終点「淡水」まで
行きました。
河畔は「台湾のヴェネチア」
なんて呼ばれてます。
たそがれ時には魚人埠頭の
情人橋にに恋人たちが
集まるらしい...が、今日は
あいにくの雨模様。
この壁面アートも一つ一つ
楽しめます。
淡水河に面した工事現場の
柵にも、地元の小学生の
絵画がたくさん描かれて
いました。
「淡水基督長老教会」です。
1872年に淡水に来た
マカイ医師 馬偕先生
The reverendG.L.Mackay

は近代医療をひろめましたが、
同時にキリスト教の伝道師
でもありました。
教会の右にある水色の借家で
伝道、医療活動を始めたそう
です。
1629年にスペイン人が築いた
紅毛城が観光スポットしては
有名ですが、この真理大学から
淡江中学にかけての建物が
実は隠れた名所です。
「淡江高級中学」といえば、
ジェイ・チョウ監督の
言えない秘密
(不能説的秘密)」の舞台に
なった場所として、注目を
集めた学校でもあります。
映画を見たときは、こんな
美しい学校で学んでみたい
と思ったものです。
一般開放していますので、
誰でも参観できます。
言えない秘密
(不能説的秘密)」予告編
「尋根園」は学生(高級中学=
高校)が運営するカフェです。
成績が良い生徒しかアルバイト
できないそうです。
食事とハーブティーをいただき
ましたが、偶然、日本から
ご主人の学会出席について
きて一人で観光しているという
女性に会い、いろいろ台湾の
話に花が咲きました。
淡水の公明街にある、この
「原住民芸品」店は、今までで
一番原住民グッズが揃って
いました。
入り口は食べ物を売って
いますが、一番奥に宝物
(?)が。

でも、泰雅(タイヤル)族の口琴
として、ベトナムのモン族の
ものを売っていたのは残念。

Malas瑪拉斯原住民藝品店
http://www.malas.com.tw
地下鉄で「雙連」駅まで戻り、
問屋街で有名な迪化街に
向かい、永楽市場で客家
(ハッカ)柄の生地を買い
ました。
その周辺はバロック様式の
建物やレトロな店が並ぶ
歴史地区です。

ビーズの店でいろいろ
買ったら、マグネットに
なったカレンダーを
くれました。

この店では民族柄のリボンを
たくさん買いました。
南に向かうと、玉石の店が
増えてきます。
ここ「水晶超市」でも、様々な
商品が安く買えます。
地下鉄の「國父紀念館」駅で
降りて北に向かい、市民大道
沿いにある「漢聲巷」は、この
「ひょうたんドア」が目印です。
中国の民間文化を40年ちかく
紹介している「漢聲雑誌」
直営の店です。

http://www.hanshenggifts.com
雑誌も一刊ごとにアートに
あふれていますが、ノートや
お茶パックが人気です。
これは「台大医院」駅の
ホームにある禅定印の
アート。
ベンチとしても座れそうで...
座れないな、畏れ多くて。
5月24日(火)

地下鉄「龍山寺」駅の目の前に
ある龍山寺。
台北最古の寺で、アメリカ軍の
爆撃による焼失を逃れた
観世音菩薩がご本尊です。
東に少し歩くと「剥皮寮」老街が
あります。
台北市内の古い町並みが最も
完全な形で保存されている
地域の一つです。

清代の長屋式商店が並び
ます。
壁は、木造、レンガ造り、
石造り、土壁など様々な
素材が使われています。
赤いレンガの瓦もきれいです。
映画「MONGA」もここで撮影
されました。
ドラマ「醤園生」も近くの醤油屋
で撮影されました。
棟続きの「郷土教育センター」
では、この剥皮寮の歴史を
学ぶことができます。
日本統治時代にはここで現代
教育を普及させました。
台湾の信号は10秒前になると、
下の人型が走りだします!
松山空港のロビーに展示して
あったアート。
ユーモアのある侘び寂び?
「明月松間照」 作者は呂佛庭さん。
国立歴史博物館所蔵のもの
らしいです。

18:15発のチャイナ・エアーで
帰国です。
羽田空港着21:55。

今回も素敵な出会いがたくさん
ありました。
謝謝台湾!

羽田空港から新宿のホテルに
たどり着いたのは、
23:30でした。

16階の部屋の窓から夜景を
パチリ。

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